0 0 0 1 1 0 0 2 0 4 阪急 31勝34敗2分 0.477 天保義夫
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 大阪 44勝20敗2分 0.688 若林忠志
勝利投手 天保義夫 5勝9敗
敗戦投手 若林忠志 13勝7敗
二塁打 (急)田中 (大)玉置
勝利打点 (急)青田昇 5
猛打賞 (急)青田昇 4
天保のナックルにダイナマイト打線沈黙
第16節2日目、西宮の第1試合は天保義夫と若林忠志の先発で午後1時32分、二出川球審の右手が上がりプレイボール。
阪急は4回表、先頭の田中幸男がライト線に二塁打、田中は前節21打数7安打で敢闘賞を獲得したが好調を持続、一死後青田昇の右前タイムリーで1点を先制する。
阪急は5回表、先頭の日比野武が三塁線にヒット、下社邦男が送りバントを決めて一死二塁、荒木茂の遊ゴロの間に二走下社は三進、天保のライト線タイムリーで2-0とリードを広げる。
大阪は7回裏、先頭の金田正泰が四球を選んで出塁、一死後土井垣武の右前打で一死一三塁、土井垣が二盗を決め、武智修に代わる代打本堂保次の右前タイムリーで1-2と1点差、しかし玉置玉一に代わる代打富樫淳の当りは一塁ファウルグラウンドへの小フライ、エンドランが掛かっていたのか一走本堂は戻れずダブルプレーで同点のチャンスを逃す。
天保義夫は6安打1四球1三振の完投で5勝目をマークする。天保は戦時中の勤労奉仕で工場勤務の際、右手に大けがを負ったが、独特のナックルボールを習得して戦後も活躍を続け、今西錬太郎と共に阪急投手陣を支えていくことになる。
強打を誇るダイナマイト打線も天保のナックルに沈黙した。
大阪7回の攻撃、代打本堂のタイムリーで1点差に迫った一死一三塁で玉置玉一に代えて富樫淳を代打に起用して併殺でチャンスを潰した。このところ当りの止まってきているダイナマイト打線に、テコ入れ策としてこの日は打順を大きく変えてきた。三番を打っていた富樫はベンチスタートとなり、勝負所で玉置の代打に起用したが、玉置はここまで2打数2安打と一番当たっていた。結果論ではあるが、当たっている玉置の代打に富樫を起用した策が裏目に出たのである。
首位独走の大阪であるが、ここ10試合は4勝5敗1分と負け越している。原因は自慢のダイナマイト打線に当りが止まってきていることである。そこで若林監督は大幅に打順を変更して気分転換をはかったが機能しなかった。
根本原因は長打力不足にある。確かに打線がつながっての波状攻撃で得点力が高かったことからこの時期に「ダイナマイト打線」と名付けられたのが歴史的事実であるが、長打力が見劣りするのも歴史的事実であることを当ブログは伝えている。例えば、前日の太陽戦は延長12回2対2の引分けであったが、太陽の得点は全て長打を絡めてのものであったのに対して、大阪は8本のヒットが全てシングルであった。ダイナマイト打線の長打力不足解消は、別当の加入とラビットボールの導入まで待たなければならないのである。
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