2019年6月14日金曜日

東大野球部復活への道


 昭和20年10月24日、安田講堂の倉庫で発見された野球道具が一誠寮に運び込まれた。東京帝国大学野球部が復活に向けて動き出したのである。

 昭和20年11月7~9日、御殿下グラウンドにおいて「学内軟式野球大会」を開催、決勝進出は成蹊と静岡となった。

 昭和20年11月17日、「復員学徒慰労全学運動会」を開催。学内軟式野球大会の決勝戦が行われ成蹊が1対0で優勝を決めた。

 この「学内軟式野球大会」は野球部員のスカウトも兼ねていた。更に11月19日、「飯より野球の好きな人へ!明朗健全なる学生生活を送らんとする者は来れ!!21日12時半 2食2階に集合!」のビラを掲示板に掲載、22名が集合した。

 昭和20年11月26日、御殿下グラウンドでトレーニング開始、12月8~14日検見川グラウンドで合宿、そして12月16日には上井草球場で現役軍vsOB軍の試合を行い、現役チームがOBチームを破った。

 東大野球部は、復活初年度となる昭和21年春季リーグ戦で、史上唯一の「二位」という成績をおさめることとなる。早稲田OBの森茂雄をコーチに招き、エース山崎諭と主砲山崎喜暉が中心となっていち早くチームの体制を整えたことが勝因となった。

 因みに筆者は中学時代、東大検見川グラウンドで開催された学内ソフトボール大会でランニングホームランを打ちました。スカウトは来ていませんでしたが(笑)。


*参照「東京大学野球部史」
 

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