2019年5月9日木曜日

昭和19年最後の試合


 昭和19年9月に、「阪神・産業」、「巨人・朝日」、「阪急・近畿」合併軍3チームによる大会が挙行された。

 大会の名称は、「日本野球総進軍大会」。9月9、10、11日に甲子園で「第1回大阪大会」が、同17、18、20日に後楽園で「東京大会」が、同24、25、26日に西宮で「第2回大阪大会」が行われた。

 スコアカードは残されていないので、広瀬謙三著「日本野球十二年史」に書かれている試合結果を記す。( )内は投手。

第1回大阪大会(甲子園)
9月9日 阪神・産業(武智修) 4対1 巨人・朝日(藤本英雄)
    阪急・近畿(天保義夫) 3対3 巨人・朝日(内藤幸三、藤本英雄) 延長12回引分
9月10日 阪神・産業(野口正明、若林忠志) 7対6 阪急・近畿(清水秀雄、大平茂、天保義夫)
      阪神・産業(若林忠志) 1対0 巨人・朝日(内藤幸三)
9月11日 巨人・朝日(藤本英雄) 10対4 阪急・近畿(清水秀雄、木暮英路)
       阪神・産業(藤村冨美男、井上嘉弘、武智修) 11対6 阪急・近畿(天保義夫)


東京大会(後楽園)
9月17日 阪急・近畿(天保義夫) 3対2 巨人・朝日(内藤幸三)
      阪神・産業(若林忠志) 1対0 巨人・朝日(藤本英雄)
9月18日 阪神・産業(武智修) 5対1 阪急・近畿(清水秀雄)
      巨人・朝日(藤本英雄) 6対4 阪急・近畿(天保義夫、大平茂)
9月20日 阪神・産業(若林忠志) 4対2 阪急・近畿(大平茂、木暮英路)
      阪神・産業(若林忠志) 3対2 巨人・朝日(内藤幸三、藤本英雄)


第2回大阪大会(西宮)
9月24日 巨人・朝日(藤本英雄) 7対3 阪急・近畿(清水秀雄、大平茂)
      阪神・産業(若林忠志、井上嘉弘) 14対0 阪急・近畿(木暮英路)
9月25日 阪急・近畿(大平茂) 6対2 巨人・朝日(内藤幸三、近藤貞雄)
      阪神・産業(若林忠志) 3対2 巨人・朝日(藤本英雄)
9月26日 阪急・近畿(山田伝、大平茂) 10対6 阪神・産業(井上嘉弘、若林忠志)
      阪神・産業(若林忠志) 8対0 巨人・朝日(藤本英雄、近藤貞雄、大橋一郎)


 「鈴木龍二回顧録」には「阪神・産業」連合軍が11戦全勝と書かれているが、広瀬の著によると「阪神・産業」は11勝1敗である。各チーム12試合ずつを戦っているので、「鈴木龍二回顧録」の記述は間違いでしょう。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿