2019年1月17日木曜日

19年 巨人vs朝日 5回戦


7月25日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 1 1 0 0 0 0 3 巨人 15勝9敗2分 0.625 藤本英雄
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 朝日 7勝17敗1分 0.292 菊矢吉男

勝利投手 藤本英雄 7勝4敗
敗戦投手 菊矢吉男 0勝3敗

二塁打 (朝)田中

勝利打点 なし


宮下信明が2試合連続殊勲打

 巨人は3回、一死後黒沢俊夫が四球を選ぶと二盗に成功、近藤貞雄の遊ゴロの間に黒沢は三進、中村政美はストレートの四球で二死一三塁、ここでダブルスチールを決めて1点を先制する。

 巨人は4回、一死後六番・杉江繁雄が四球を選んで出塁、七番・佐藤武夫は遊飛に倒れるが、杉江が二盗に成功、八番・宮下信明が中前にタイムリーを放って2-0とする。宮下は「8-1-3」でアウトとなったが、これは二走杉江の本塁生還を助けるためのアシストであったかもしれない。この記録からも分かるとおり、昭和19年時点においても外野からの本塁送球にはピッチャーがカットに入っていた。

 巨人は5回、先頭の九番・渡部弘が左前打を放って出塁、トップに返り黒沢はストレートの四球、近藤の遊ゴロで黒沢が二封されて一死一三塁、中村の右犠飛で3-0とリードを広げる。

 巨人は7回、先頭の好調・宮下が左前打で出塁、渡部も四球を選んで無死一二塁、トップに返り黒沢が三前にバントヒットを決めて無死満塁、近藤の中飛で三走宮下がタッチアップからホームを狙うが、センター坪内道則からのバックホームにタッチアウト、この回は無得点に終わる。

 6回まで3安打無得点の朝日は7回裏、一死後田端美夫の当りは二ゴロ、これをセカンド渡部がエラー、吉田弘は四球を選んで一死一二塁、桜沢三郎の左前打で一死満塁、トップに返り酒沢政夫の遊ゴロをショート杉江がエラーする間に二者生還して2-3と1点差に追い上げるが反撃もここまで。

 藤本英雄は5安打3四球7三振、2失点自責点ゼロの完投で7勝目をあげる。

 巨人は八番・宮下信明と九番・渡部弘の活躍で2連勝。但し、7回はセカンド渡部とショート杉江繁雄のエラーで冷や汗をかいた。下位を打つ内野陣の踏ん張りが今季の明暗を分けることとなる。

 宮下信明は4回と7回に暴走気味にタッチアウトとなったが、これは打撃好調が走塁にも積極性を生んでいると解すべきであろう。戦後は投手に転向して昭和25年には14勝をあげることとなる。ここにも積極的な性格が見て取れる。

 

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