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2025年5月11日日曜日

22年 東急vs阪急 6回戦

6月21日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
1 0 0 2 3 1 0 0 0  4  11 東急 12勝23敗1分 0.343 黒尾重明 白木義一郎
2 0 2 2 0 1 0 0 0  0   7  阪急 17勝21敗2分 0.447 野口二郎 森弘太郎 天保義夫

勝利投手 白木義一郎 5勝8敗 
敗戦投手 天保義夫     3勝6敗

二塁打 (東)熊耳、大下 (急)上田 2
本塁打 (急)青田昇 5号 (東)熊耳武彦 2号、3号

勝利打点(東)長持栄吉 1

猛打賞 (東)長持栄吉(5安打) 3、熊耳武彦(4安打)1 (急)田中幸男(4安打)1、上田藤夫 2


熊耳6打点、万波6打点

 甲子園の第1試合は黒尾重明と野口二郎の先発で午後1時30分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 東急はここ2試合トップに黒尾を起用していたが、この日はその黒尾が本業に戻って先発ということで一番には清水喜一郎が入った。

 東急の初回、その清水の二遊間ヒットから乱戦が開始された。一死後飯島滋弥が左前打、大下弘の一ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、長持栄吉の左前タイムリーで1点を先制する。

 阪急は1回裏、先頭の田中幸男が中前打、これをセンター一言多十が後逸する間に打者走者の田中は三塁に進み、上田藤夫の右越えタイムリー二塁打で1-1の同点、ライト長持からの送球が逸れる間に上田は三塁に進み、二死後坂元義一の左前タイムリーで2-1と逆転する。

 阪急は3回裏、先頭の上田がレフト線に2打席連続の二塁打、青田昇がレフトスタンドにツーランを叩き込んで4-1とする。

 東急は4回表、先頭の長持が中前打で出塁、熊耳武彦も左前打、一死後大沢喜好の右前タイムリーで2-4、一走熊耳は三塁に進んで一死一三塁、一言の中犠飛で3-4と追い上げる。

 阪急は4回裏、先頭の山田伝の当りは遊ゴロ、これをショート鈴木清一が一塁に悪送球して打者走者の山田は二塁に進み、トップに返り田中の右前打で無死一三塁、一死後青田の中犠飛で5-3、一走田中もタッチアップから二塁に進む好走塁を見せ、野口明の中前タイムリーで6-3と突き放す。

 東急は5回表、一死後大下が中前打で出塁、長持も中前打で続いて一死一二塁、阪急ベンチは先発の野口二郎から森弘太郎にスイッチ、ここで熊耳がレフトスタンドに同点スリーランを叩き込んで6-6と追い付く。

 東急は6回表、先頭の一言が四球を選んで出塁、トップに返り清水が三前に送りバントを決め、鈴木清一の中前打をセンター青田が後逸する間に二走一言が還って7-6と勝ち越す。
 阪急は6回裏、一死後田中が左前打で出塁、上田の二ゴロが進塁打となって二死二塁、青田が左前にタイムリーを放ち7-7の同点に追い付く。

 東急は7回表、先頭の熊耳がレフト線に二塁打、ここで阪急ベンチは森から三番手の天保義夫にスイッチ、天保が後続を抑える。

 東急先発の黒尾は8回二死満塁のピンチを無失点で切り抜けたところでお役御免となり、9回から白木義一郎がマウンドに上がり7対7のまま試合は延長へと進む。

 東急は10回表、二死後飯島が三前内野安打で出塁すると二盗に成功、大下は四球で二死一二塁、大下の初球はストライクなので敬遠ではないが勝負は避けた模様、ここで長持がこの日5安打目となるタイムリーを中前に放ち8-7と勝越し、更に熊耳がこの日2本目のスリーランをレフトスタンドに叩き込んで勝負を決める。

 東急は17安打、阪急は15安打の大乱戦であった。

 勝利打点は決勝打を放ち5安打の長持栄吉であるが、並列の殊勲者は2本のスリーランで6打点を記録した熊耳武彦であった。

 2025年5月11日のスポーツ紙は、前日6打点の北海道日本ハムファイターズ万波中正の活躍を伝えている。熊耳の6打点から77年後、チームの後輩となる万波も6打点を記録したのである。

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