ページ

2025年7月9日水曜日

22年 東急vs太陽 7回戦

7月7日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8  9  計
0 1 0 0 0 0 0 0  0  1  東急 17勝29敗1分 0.370 一言多十 黒尾重明 
0 0 1 0 0 0 0 0 1X 2 太陽 19勝29敗1分 0.396 池田善蔵

勝利投手 池田善蔵 5勝6敗 
敗戦投手 黒尾重明 5勝8敗

二塁打 (東)大沢喜好

勝利打点(太)平野徳松 2


平野徳松がサヨナラ犠飛

 後楽園の第2試合は一言多十と池田善蔵の先発で午後3時29分、西垣球審の右手が上がりプレイボール。

 東急は2回表、一死後長持栄吉がストレートの四球で出塁、鈴木圭一郎は中前打を放って一死一二塁、一言の三ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、大沢喜好は四球を選んで二死満塁、柴田繁雄が押出しの死球を受けて1点を先制する。

 太陽は3回裏、一死後松井信勝が三前にセーフティバントを決めて出塁、池田の三ゴロをサード大沢が二塁に送球するがベースカバーに入ったセカンド苅田久徳監督が落球して一死一二塁、トップに返り荒川昇治の右前タイムリーで1-1の同点に追い付く。

 太陽は8回裏、先頭の池田が四球を選んで出塁、トップに返り荒川の送りバントは犠打野選となって無死一二塁、東急ベンチはここで先発の一言をセンターに回して黒尾重明をマウンドに送り、辻井弘は三振、スリーストライク目に一走荒川のリードが大きくキャッチャー鈴木圭一郎は一塁に送球、この間に二走池田が三塁にスタート、ファースト飯島滋弥から三塁に送球されて池田はタッチアウト、この回も無得点に終わる。

 1対1の同点で迎えた太陽最終回の攻撃、先頭の森下重好が左前打で出塁、伊勢川真澄の二ゴロをセカンド苅田が二塁に悪送球、無死一二塁から藤村隆男が送りバントを決めて一死二三塁、平野徳松がライトにサヨナラ犠飛を放ち太陽が快勝。

 池田善蔵は5安打4四球2三振の完投で5勝目をマークする。

 東急は苅田の2失策が響いて自責点ゼロの敗戦となった。

 平野徳松は6月29日阪急戦のサヨナラ二塁打に続いてサヨナラ犠飛を放つ活躍を見せた。

 池田善蔵は尾道商業から慶應野球部に進んだが、学徒出陣世代であり大学での球歴は確認できない。最後の早慶戦のメンバーにもその名は見られない。学徒出陣を控えて慶應野球部は選手を帰省させていたが、最後の早慶戦開催が決まると全国から選手を呼び寄せた。映画でも別当薫が嬉々として東京に戻るシーンが描かれている。池田は戻れなかった事情があったのかもしれないが、真相は不明。プロで活躍後は母校の監督としてセンバツ準優勝2回と、尾道商業野球部の全盛期を築き上げることになる。

0 件のコメント:

コメントを投稿