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2025年12月14日日曜日

22年 中日vs巨人 9回戦

8月3日 (日) 桐生新川

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 3 3 中日 39勝24敗1分 0.619 清水秀雄
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 巨人 32勝33敗1分 0.492 長原孝治 多田文久三

勝利投手 清水秀雄     9勝5敗 
敗戦投手 多田文久三 7勝5敗

二塁打 (中)藤原、大沢 (巨)呉新亨、中島

勝利打点(中)藤原鉄之助 2

猛打賞 (中)藤原鉄之助 3


藤原鉄之助が土壇場で決勝打

 桐生新川の第2試合は清水秀雄と長原孝治の先発で午後2時10分、池田球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人先発の初登板ルーキーサウスポー長原は、先頭の杉江文二を三振に打ち取り順調な立ち上がりかと見えたが、二死後大沢清、加藤正二、小鶴誠のクリーンナップトリオに3連続四球、続く杉浦清監督のカウントもスリーボールワンストライク、ここで巨人ベンチは長原に代えて多田文久三をマウンドに送り、杉浦を三振に打ち取ってピンチを防ぐ。

 中日先発清水の軟投を打ちあぐねていた巨人は6回裏、先頭の多田が一塁線に内野安打、トップに返り山川喜作の送りバントは清水が二塁に送球して多田は二封、田中資昭の右前打で一死一三塁、千葉茂の左前タイムリーで1点を先制する。続く川上哲治は二ゴロ併殺に終わる。

 8回まで無得点の中日は9回表、一死後大沢がレフト線に二塁打、代走に山本尚敏を起用、加藤の左前打で一死一三塁、小鶴は四球で一死満塁、杉浦が右前に同点タイムリーを放ち1-1、同点の一死満塁と言う場面で巨人内野陣は当然前進守備、二遊間は併殺も狙える中間守備でショート田中はほぼ二三塁間の走塁線場に構えていたところ、清水の当りは遊ゴロ、この時真っ直ぐ走ってきた二走小鶴がショート田中に衝突、この場合は守備が優先されるため守備妨害のインターフェアが宣告されて小鶴はアウト、ホームに駆け込んだ三走山本は三塁に戻されて二死満塁、ここで藤原鉄之助が左前に2点タイムリーを放ち3-1と勝ち越す。

 清水秀雄は9回裏巨人の反撃を三者凡退に退け、9安打無四球4三振の完投で9勝目をマークする。

 殊勲の決勝打を放った藤原鉄之助は猛打賞の活躍であった。

 桐生新川球場での2日間4試合で、7人が猛打賞を記録した。ホームランは大下弘の2本だけなので特に球場が狭かった訳ではない。グラウンド状態からイレギュラーヒットが多かったのかもしれない。

 巨人投手陣で左腕は中尾輝三だけなので、この日先発のサウスポー長原孝治が使えれば貴重な戦力となるところであったがちょっと厳しいようだ。実際、長原は巨人ではこの日の登板だけで、翌年は大阪タイガースに放出されることになる。

 スポーツ報知のXの配信(2020年11月30日付け)によると、巨人と阪神間のトレードは非常に珍しいそうで、交換トレードは1979年江川卓と小林繁、84年鈴木弘規と太田幸司、91年鶴見信彦と石井雅博の3事例だけで、巨人から阪神への直接移籍も呉昌征、長原孝治、広沢克実の3人だけ(2020年現在)とのことである。

 小林と江川のトレードは説明するまでもなく特殊なケース。太田幸司は近鉄から巨人に移籍したが一軍では出番が無く、関西に戻る形で阪神に移籍。石井雅博も簑島高校の出身で関西に戻ったもの。呉昌征の場合は台湾に帰るために巨人を退団したが特殊事情で阪神に移籍。広沢克実はヤクルトから巨人に移籍したが巨人の水が合わず、ヤクルト時代の恩師野村克也が阪神に呼び寄せたものだった。長原孝治は呉港中学の出身なので、藤村富美男の線で大阪タイガースに呼ばれたのかもしれない。

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