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2024年12月31日火曜日

22年 大阪vs東急 3回戦

5月16日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 1 2 大阪 12勝4敗 0.750 野崎泰一 御園生崇男 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 東急 7勝10敗 0.412 黒尾重明

勝利投手 御園生崇男 4勝0敗 
敗戦投手 黒尾重明    1勝2敗

二塁打 (大)富樫

勝利打点(大)富樫淳 1

猛打賞 (東)長持栄吉(4安打)1 


野崎ー御園生の完封リレー

 後楽園の第1試合は野崎泰一と黒尾重明の先発で午後1時2分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 大阪先発の野崎泰一は4回まで6安打を打たれながら何とか無失点で凌いできた。

 東急は5回裏、先頭の長持栄吉が右前打で出塁、大阪ベンチはここで御園生崇男にスイッチ、土井垣武が長持の二盗を刺し、御園生が大下弘と飯島滋弥を抑えて無失点。

 大阪は6回表、二死から呉昌征がライト線ヒットで出塁、富樫淳がレフト線にタイムリー二塁打を放ち1点を先制する。

 大阪は9回表、一死後金田正泰が中前打で出塁、土井垣は四球を選んで一死一二塁、山口政信に代わる代打玉置玉一の左飛で二走金田がタッチアップから三塁に進む好走塁を見せて二死一三塁、更にダブルスチールを決めて2-0とリードを広げる。

 御園生崇男は6回以降毎回ヒットを打たれるが、要所を締めて無傷の4連勝を飾る。野崎ー御園生の完封リレーであった。

 東急は毎回の12安打を放ちながら、大下、飯島の不振が響いて無得点に終わる。三番長持栄吉の4安打を活かせなかったのは痛い。

 この試合の結果、大阪は12勝4敗で首位、中日と近畿が12勝5敗で追うという、史上初の三つ巴による大混戦となった。最下位に沈む巨人がこの混戦を生んだ最大の要因である。

2024年12月30日月曜日

22年 金星vs太陽 3回戦

5月16日 (金) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 金星 5勝12敗 0.294 三富恒雄 
0 0 0 0 0 1 0 3 X 4 太陽 7勝9敗 0.438 スタルヒン

勝利投手 スタルヒン 2勝3敗 
敗戦投手 三富恒雄     1勝1敗

二塁打 (太)森下、辻井
三塁打 (太)辻井

勝利打点(太)荒川昇治 2


スタルヒン、戦後初完封

 第5節2日目、甲子園の第1試合は三富恒雄とスタルヒンの先発で午後1時1分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 金星は3回表、先頭の三富が二遊間にヒット、坂本勲の送りバントが内野安打となって無死一二塁、トップに返り酒沢政夫の二ゴロで坂本が二封されて一死一三塁、酒沢が二盗を決めて一死二三塁、しかし大友一明は三振、坪内道則監督は7球ファウルで粘った末左飛に倒れて無得点。

 太陽は5回裏、先頭の中谷順次が右前打で出塁、佐竹一雄も中前打、ダブルスチールを決め、伊勢川真澄は四球で無死満塁、しかしスタルヒンの遊ゴロをショート酒沢がホームに送球、キャッチャー辻勇夫が一塁に転送して「6-2-3」のゲッツー、松井信勝も右飛に倒れて無得点。

 太陽は6回裏、先頭の辻井弘が左中間に三塁打、荒川昇治の右犠飛で1点を先制する。

 太陽は8回裏、先頭のスタルヒンが中前打、松井も中前打を放って無死一二塁、辻井が左中間に二塁打を放ち二者生還して3-0、藤井勇の左犠飛で4-0とする。

 スタルヒンは4安打無四球5三振で戦後初完封、2勝目をマークする。

 太陽の得点は全て流し打ちによってもたらされた。辻井の三塁打と2点タイムリー二塁打は左中間への当り、荒川の犠飛は右方向、藤井の犠飛は左方向で、全ての得点は逆方向への当りから生まれた。

 スタルヒンは戦前に62回の完封勝利を記録していた。本日の戦後初完封で通算63回目。最終的には83回まで記録を伸ばし、歴代第1位となる。2位は金田正一の82回である。金田に抜かれなかったので、永久に1位の座に就いているだろう。

2024年12月29日日曜日

22年 大阪vs中日 2回戦

5月15日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大阪 11勝4敗 0.733 若林忠志 
1 0 0 0 0 0 0 0 X 1 中日 12勝4敗 0.750 藤本英雄

勝利投手 藤本英雄 6勝2敗 
敗戦投手 若林忠志 3勝2敗

二塁打 (中)小鶴

勝利打点(中)加藤正二 1


藤本英雄、スミ一を守り抜く

 後楽園の第2試合は若林忠志と藤本英雄の先発で午後3時36分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 中日は初回、先頭の岩本章がショートに内野安打、金山次郎の左前打で無死一二塁、古川清蔵の投ゴロを若林はサードに投げて二走岩本は三封、小鶴誠は三振に倒れるが、杉浦清監督が四球を選んで二死満塁、加藤正二も押出し四球を選んで1点を先制する。

 この後は重苦しい展開が続いた。

 大阪は3回、4回と併殺でチャンスを潰し、9回まで毎回走者を出しながらホームは遠かった。

 中日も2回以降6回まで1安打に抑えられて追加点は奪えず。

 藤本英雄は4安打4四球5三振で今季初完封、6勝目をマークしてハーラートップの別所に並んだ。

 中日の勝因は若林の投球に食い下がった粘りにあった。初回の古川は投ゴロに倒れたが6球ファウルで粘った末のものだった。小鶴の三振も2球ファウルの後。杉浦の四球もスリーボールツーストライクから2球ファウルで粘った末。そして、加藤の決勝押出し四球もスリーボールツーストライクから1球ファウルで粘って選んだものであった。

 この勝利で中日は大阪から首位の座を奪還。今節は後楽園に中日、大阪、近畿の三強が集結しており、連日首位攻防戦が繰り広げられることとなる。


2024年12月28日土曜日

22年 巨人vs太陽 2回戦

5月15日 (木) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 2 0 0 2 0 1 5 巨人 5勝11敗 0.313 中尾輝三 
1 0 0 0 0 0 0 1 0 2 太陽 6勝9敗 0.400 真田重蔵

勝利投手 中尾輝三 1勝3敗 
敗戦投手 真田重蔵 3勝3敗

二塁打 (巨)川上 

勝利打点(巨)内堀保 2


内堀保が逆転の決勝打

 甲子園の第2試合は中尾輝三と真田重蔵の先発で午後3時10分、二出川球審の右手が上がりプレイボール。

 太陽は初回、先頭の辻井弘が中前打で出塁、荒川昇治の右前打で無死一三塁、藤井勇はストレートの四球で無死満塁、森下重好の二ゴロをセカンド千葉茂がベースを踏んで一塁転送、併殺の間に三走辻井が還って1点を先制する。

 巨人は4回表、一死後千葉が中前打で出塁、川上哲治はストレートの四球、二死後多田文久三も四球を選んで二死満塁、内堀保が中前に逆転の2点タイムリーを放ち試合をひっくり返す。

 巨人は7回表、先頭の内堀が左前打で出塁、中尾も左前に流し打ち、呉新亨が四球を選んで無死満塁、トップに返り古家武夫が左前に2点タイムリーを放ち4-1と突き放す。

 太陽は8回裏、先頭の辻井が四球を選んで出塁、荒川も中前打、藤井の三ゴロで荒川が二封されて一死一三塁、森下の左犠飛で1点返して2-4とする。

 巨人は9回表、一死後呉新亨が四球から二盗に成功、二死後山川喜作が左前にタイムリーを放ち5-2と再度突き放す。

 太陽は最終回、先頭の佐竹一雄の当りは三ゴロ、これをサード山川がエラー、続く伊勢川真澄が中前打、伊勢川に代走湯浅芳彰を起用、一死後真田の二ゴロをセカンド千葉がエラーして一死満塁、しかし最後は中尾が踏ん張り、辻井は三振、荒川は遊ゴロに倒れて巨人が逃げ切る。

 中尾輝三は7安打4四球4三振の完投で今季初勝利を飾る。

 千葉茂は初回に続いて4回の守備でも「4B-3」の併殺を決め、6回も「5-4-3」の併殺を成功させた。最終回にエラーはあったものの、苅田に衰えが見られる現在、二塁守備ではNo1の座に就いている。

 巨人は主力陣に調子が出ず低迷しているが、この日は内堀が逆転打、古家が追撃打、山川がダメ押し打と、伏兵陣の頑張りで久々の快勝であった。

2024年12月27日金曜日

22年 近畿vs東急 2回戦

5月15日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
3 0 0 0 0 2 0 0 0  0   0  5 近畿 11勝5敗 0.688 中谷信夫 
0 0 1 0 0 0 2 0 2  0  1X 6 東急 7勝9敗 0.438 白木義一郎

勝利投手 白木義一郎 3勝4敗 
敗戦投手 中谷信夫    3勝2敗

二塁打 (近)堀井、河西 (東)白木
本塁打 (東)鈴木圭一郎 1号、苅田久徳 1号

勝利打点(東)苅田久徳 1

猛打賞 (近)田川豊 1、山本一人 1


苅田がサヨナラホームラン

 後楽園の第1試合は中谷信夫と白木義一郎の先発で午後1時3分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 近畿は初回、先頭の安井亀和が四球で出塁、河西俊雄の遊ゴロをショート鈴木清一が失して無死一二塁、田川豊が三遊間に先制タイムリーを放ち1-0、山本一人監督も右前にタイムリーを放ち2-0、田川は三塁に進んで無死一三塁、一死後堀井数男の遊ゴロが野選を誘う間に三走田川が還ってこの回3点を先制する。

 東急は3回裏、先頭の白木の当りは二ゴロ、これをセカンド安井がエラー、清水喜一郎はストレートの四球で無死一二塁、トップに返り鈴木清一もストレートの四球と中谷のコントロールが乱れて無死満塁、一死後長持栄吉の右犠飛で1点返して1-3とする。

 近畿は6回表、一死後朝井昇が四球を選ぶと二盗に成功、安井が送って二死三塁、河西が左中間にタイムリー二塁打を放ち4-1、田川も中前にタイムリーで続いて5-1と突き放す。
 敗色濃厚の東急は7回裏、先頭の一言多十が四球を選んで出塁、ここで久々先発マスクの鈴木圭一郎がレフトスタンドにツーランを叩き込んで3-5と追い上げる。

 息を吹き返した東急は9回裏、先頭の鈴木圭一郎が四球を選んで出塁、白木のレフト線二塁打で無死二三塁、清水に代わる代打黒尾重明は四球で無死満塁、トップに返り鈴木清一のところで、この日ベンチスタートの苅田久徳監督が「代打オレ」を宣告して打席に立つと、3球目にキャッチャー筒井敬三が二塁に牽制、これが悪送球となる間に三走鈴木圭一郎が還って4-5と1点差、苅田は三振に倒れて一死二三塁、ここで横沢七郎がスクイズバントを決めて土壇場で5-5の同点に追い付く。

 延長11回裏、二死から苅田が中谷の152球目をレフトスタンドにサヨナラホームラン、劇的な幕切れとなった。

 白木義一郎は粘りのピッチングで11回を12安打5四球4三振で完投、3勝目をマークする。

 中谷信夫も10回3分の2を6安打7四球2死球8三振の完投であったが、最後は苅田の一発に泣いた。

2024年12月26日木曜日

22年 阪急vs金星 3回戦

5月15日 (木) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 2 0 2 0 4 阪急 6勝10敗 0.375 野口二郎 
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 金星 5勝11敗 0.313 内藤幸三

勝利投手 野口二郎 2勝2敗 
敗戦投手 内藤幸三 0勝3敗

二塁打 (急)野口明、坂井 (金)坪内
三塁打 (金)酒沢

勝利打点(急)野口明 2


トップの田中が出て二番上田が送る

 第5節初日、甲子園の第1試合は野口二郎と内藤幸三の先発で午後1時1分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 前半戦は両ベテラン投手の投げ合いで5回まで両軍無得点。

 阪急は6回表、先頭の田中幸男が右前打で出塁、上田藤夫の二ゴロが進塁打となって一死二塁、青田昇は四球で一死一二塁、ここで野口明が左中間に二塁打を放ち二者を迎え入れて2点を先制する。

 阪急は8回表、再び先頭の田中が左前打で出塁、上田が送りバントを決めて一死二塁、青田の中前打で一死一三塁、期待の野口明は二飛に倒れて二死一三塁、ここでダブルスチールを決めて3-0、野口二郎が左前にタイムリーを放ち4-0と突き放す。

 金星は8回裏、先頭の酒沢政夫が右中間に三塁打、大友一明の中犠飛で1点を返すが反撃もここまで。

 野口二郎は8安打1四球2三振の完投で2勝目をマークする。

 野口明は2試合連続で決勝打を放った。

 阪急は6回と8回にトップの田中幸男に先頭打者が回って来る好循環、田中がヒットで出塁すると二番上田が進塁打と送りバントで二塁に進め、野口兄弟のタイムリーに重盗を絡めて試合を決めた。

 阪急はシーズン当初7連敗で最下位街道を突っ走ていたが、ここに来てようやく順位を上げてきた。

2024年12月25日水曜日

22年 第3、4節 週間MVP

週間MVP

投手部門
 阪急 重松通雄 1
 5月8日の近畿戦、別所との投げ合いで完封勝利 。

打撃部門
 近畿 飯田徳治 1
 27打数13安打4得点9打点。仏の徳さんが鬼神の活躍。

殊勲賞
 大阪 武智修 1
 18打数9安打5得点6打点 。5月5日の金星戦でサヨナラ打。
 阪急 青田昇 1
 5月4日の東急戦でサヨナラ二塁打 
 中日 清水秀雄 1
 5月8日の太陽戦で代打決勝満塁走者一掃二塁打 
 大阪 梶岡忠義 1
 5月9日の中日との首位攻防戦で完投勝利

敢闘賞
 金星 西沢道夫 1
 29打数12安打5得点5打点 
 太陽 藤井勇 1
 23打数10安打5得点3打点 
 中日 杉浦清 1
 23打数10安打3得点7打点
 大阪 藤村富美男 1
 24打数10安打10得点2打点

技能賞
 近畿 河西俊雄 1
 5月4日の金星戦で1安打ながら4得点

2024年12月23日月曜日

22年 巨人vs近畿 4回戦

5月11日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 0 0 0 0 0 1 0 3 巨人 4勝11敗 0.267 小松原博喜 
3 0 0 0 0 2 0 0 X 5 近畿 11勝4敗 0.733 別所昭

勝利投手 別所昭   6勝2敗 
敗戦投手 小松原博喜 2勝2敗

二塁打 (近)山本
三塁打 (巨)川上

勝利打点(近)田川豊 1


近畿、大阪に食らい付く


 後楽園の第2試合は小松原博喜と別所昭の先発で午後2時54分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 近畿は初回、一死後河西俊雄が左前打から二盗に成功、田川豊の中前タイムリーで1点先制すると田川も二盗に成功、山本一人監督が左中間にタイムリー二塁打を放ち2点目、センター平山菊二からの返球が悪送球となる間に山本は三塁に進み、飯田徳治の遊ゴロの間に山本が還ってこの回3点を先制する。

 巨人は2回表、先頭の川上哲治がライト線に三塁打、平山菊二の三ゴロで川上がホームに突っ込み、サード山本がホームに悪送球して1-3、平山には打点は記録されず、多田文久三は四球を選んで無死一二塁、小松原の遊ゴロで多田は二封されて一死一三塁、内堀保の二ゴロ併殺崩れの間に三走平山が還って2-3と1点差に追い上げる。

 近畿は6回裏、一死後田川が右前打で出塁、山本の右前打をライト多田が後逸、バックアップしたセンター平山からの返球をショート古家武夫がエラーする間に一走田川は一気に生還して4-2、山本は三塁に達し、二死後堀井数男の三塁線タイムリーで5-2と突き放す。

 巨人は8回表、古家、川上の四球と平山のタイムリーで1点を返すが時すでに遅し。

 別所昭は完投でハーラー単独トップに立つ6勝目をマークする。

 近畿は初回、得意の機動力を活かして試合の主導権を握り快勝。中日と共に、首位を行く大阪に半ゲーム差で食らい付いている。

 一方、巨人はこの日も守備の乱れから敗れて最下位の座が定着している。

2024年12月22日日曜日

22年 金星vs阪急 2回戦

5月11日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 3 0 0 0 0 1 4 金星 5勝10敗 0.333 江田孝 
1 1 0 1 0 0 0 4 X 7 阪急 5勝10敗 0.333 森弘太郎

勝利投手 森弘太郎 1勝1敗 
敗戦投手 江田孝    1勝6敗

二塁打 (急)下社、日比野、坂井

勝利打点(急)野口明 1


森弘太郎、今季初勝利

 第4節最終日、甲子園は本降りの雨のため中止となった。

 後楽園の第1試合は江田孝と森弘太郎の先発で午後零時45分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 江田と森は阪急で同僚だった1941年8月2日、二人の継投でノーヒットノーランを記録した仲である。

 阪急は初回、一死後上田藤夫が四球で出塁、青田昇の中前打で上田は三進、野口明のセンターライナーが犠飛となって1点を先制する。

 阪急は2回裏、先頭の下社邦男が左中間に二塁打、日比野武も左中間に連続二塁打を放ち2-0とする。

 金星は4回表、先頭の坪内道則監督の当りは遊ゴロ、これをショート田中幸男がエラー、西沢道夫はストレートの四球、清原初男の三前バントが内野安打となって無死満塁、小前博文の一ゴロの間に三走坪内が還って1-2、一死二三塁からパスボールで三走西沢が還って2-2の同点、辻勇夫の左前タイムリーで3-2と逆転する。

 阪急は4回裏、一死後日比野がストレートの四球で出塁、二死後山田伝の一ゴロをファースト西沢がエラー、トップに返り田中の中前打で二死満塁、上田が押出し四球を選んで3-3の同点に追い付く。

 5回から東京でも雨が降り出し、18,005人の観客は雨中での観戦となった。

 阪急は8回裏、先頭の森が四球を選んで出塁、坂元義一の送りバントはピッチャーへの小飛球となって失敗、トップに返り田中が中前打、上田の遊ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、青田は敬遠気味に歩かされて二死満塁、ここで野口明が右前に2点タイムリーを放ち5-3と勝越し、坂井豊司がレフト線に2点タイムリーを放ち7-4と突き放す。

 金星は最終回、先頭の小前が左前打、辻に代わる代打内藤幸三も左前に流し打って無死一二塁、一死後坂本勲に代わる代打重松通雄が中前にタイムリーを放ち4-7とする粘りを見せたがここまで。

 森弘太郎は完投で今季初勝利を飾る。森は戦前に90勝をマーク、戦後はこれで3勝目となる。