2016年2月7日日曜日

17年 大和vs大洋 13回戦


11月9日 (月) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大和 26勝64敗10分 0.289 広島清美
1 0 0 0 2 0 0 0 X 3 大洋 57勝37敗6分 0.606 古谷倉之助

勝利投手 古谷倉之助 5勝5敗
敗戦投手 広島清美     0勝4敗

二塁打 (和)金子 (大)中村

勝利打点 野口明 8


古谷倉之助、最後の勝利

 大洋は初回、先頭の中村信一が四球を選んで出塁、濃人渉は右飛に倒れるが浅岡三郎がライト線にヒット、更にダブルスチールを決めて一死二三塁、野口明の遊ゴロの間に三走中村が還って1点を先制する。

 大洋は5回、先頭の佐々木光雄が四球を選んで出塁、トップに返り中村がレフト線に二塁打を放ち無死二三塁、濃人は四球を選んで無死満塁、浅岡の三塁線内野安打で三走佐々木に続いて二走中村も還って3-0とリードを広げる。

 大洋の得点は中村信一の好走塁がもたらしたものであった。

 大洋先発の古谷倉之助は得意のドロップで大和打線を翻弄し、4安打2四球4三振で今季3度目の完封、5勝目をあげる。5回以降はノーヒットに抑え込んだ。


 学生時代に実績もなかった古谷はプロ野球初年度の昭和11年に金鯱に入団し、並み居る学生野球のスター選手に伍して活躍を続けてきた。昭和11年は本塁打、打点の二冠王となり打率も2位。投手としても通算56勝目をマーク、この日の完封勝利がプロでの最後の勝利となった。

 1911年生まれの古谷倉之助はこの時31歳、昭和17年を最後にプロ野球を去ることとなり、その後の消息はアマチュアの倶楽部チームを転々としたと伝わるのみである。プロ野球史上、「真の二刀流」とは、古谷倉之助を指すこととなる。


 

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