2013年6月30日日曜日

15年 ライオンvs翼 13回戦


11月9日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 1  1 ライオン 23勝69敗4分 0.250 菊矢吉男 近藤久 井筒研一
0 0 0 4 1 0 0 1 X  6 翼         47勝36敗10分 0.566 三富恒雄
 
勝利投手 三富恒雄 5勝9敗
敗戦投手 菊矢吉男 8勝26敗

二塁打 (ラ)戸川、坪内 (翼)野口、佐藤

勝利打点 柳鶴震 3


ラッキーボーイ

 翼は4回、一死後野口二郎がピッチャー強襲ヒットから二盗に成功、西岡義晴は四球を選び、小林茂太の右前打で一死満塁、柳鶴震が押出し四球を選んで1点を先制、ライオンベンチはここで先発の菊矢吉男から近藤久にスイッチ、小島二男に代わる代打佐藤武夫の打席でキャッチャー広田修三が捕逸を犯して三走西岡が還って2-0、なお一死二三塁から佐藤が左前に2点タイムリーを放って4-0とする。

 翼は5回、一死後横沢七郎が四球で出塁、野口が左中間に二塁打を放って一死二三塁、西岡の二ゴロで三走横沢が飛び出しセカンド戸川信夫は三塁に送球するがこれが悪送球となる間に横沢が還って5-0とする。ライオンはファーストの玉腰年男をセカンドに回し、ファーストには灰山元章が入る。

 翼は8回、一死後柳が左前打で出塁、佐藤が左中間にタイムリー二塁打を放って6-0とする。
 ライオンは9回、一死後坪内道則が左中間に二塁打、鬼頭数雄がピッチャー強襲ヒットを放って一死一三塁、鬼頭政一の左犠飛で一矢を報いるがここまで。


 三富恒雄は8安打1四球2三振の完投で5勝目をあげる。


 翼4回の攻撃で野口二郎の後に西岡義晴が登場したので三番野口、四番西岡と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、この試合の翼の先発オーダーは三番野口二郎、四番山崎文一でした。山崎が2回の第一打席で二失に生きると代走に高橋輝彦が起用され、3回の守備から西岡義晴がライトに入り四番に座ったものです。西岡は2打数無安打でしたが、最初の打席で四球を選んで三塁に進むとパスボールで2点目のホームを踏み、次の打席では二ゴロに終わりますがセカンド戸川の悪送球で横沢を迎え入れるなど、途中出場ながらラッキーボーイとなりました。


 日本シリーズにおけるラッキーボーイと言えば1970年のロッテ・井石礼司でしょう。現在当ブログで活躍中の濃人渉監督が率いたこの年のロッテ打線はロペス、アルトマン、山崎、池辺、有藤が20本塁打以上を記録し、更に前田、榎本、江藤もいるという強力打線でした。投手陣も木樽、成田、小山の三本柱がおり、V9時代の巨人を破る可能性が最も高かったチームでした。ところが初戦で堀内がアルトマンを5打席連続敬遠するという卑劣極まりない戦法をとり、第5戦ではショートの飯塚とレフトのアルトマンが激突するという不運もあって巨人がV6を達成しました。因みにアルトマンは激突して動けなくなった飯塚の側を離れないという人道的行動で絶賛されました。その隙に黒江がホームインしたのです。堀内のアルトマンに対する5打席連続敬遠はリアルタイムでテレビの画像を通じて見ておりましたが、筆者の約50年に及ぶ野球観戦の中であれほどの憤りを感じた試合はありません。筆者がアンチ巨人となる決定的事件でした。巨人には松井秀樹の5打席連続敬遠を批判する資格はありません。因みに堀内による打5席連続敬遠を敬遠は3つだったとか4つだったとか書いている書籍やサイトが数多くありますが、筆者の目をごまかすことはできません。森が立ち上がった明らかな敬遠は3つか4つであったかもしれませんが、堀内はアルトマンの全ての打席で勝負を避けていました。


 力を発揮できないロッテ勢の中で、唯一井石は代打で2本のホームランを放って敢闘賞を獲得し、ラッキーボーイとなりました。







                 *三富恒雄は8安打完投で5勝目をあげる。












     *途中出場の西岡義晴がラッキーボーイとなった翼打線。












*1970年日本シリーズ第5戦でアルトマンと激突した飯塚佳寛のサインカード。Wikipediaによると飯塚はロッテのスカウト時代に内竜也を発掘したとのこと。野球強豪校を避けて川崎工業に進んだ内は神奈川No1投手の評価でロッテが2003年ドラフトで1位指名しました。2010年日本シリーズでは優秀選手賞を獲得しています。















 

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