2012年8月5日日曜日

15年 南海vsイーグルス 3回戦


4月17日 (水) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 1 0 0 0 0 0 0 0  1 南海           7勝12敗1分 0.368 清水秀雄
0 0 0 1 1 0 1 0 X  3 イーグルス 6勝10敗1分 0.375 中河美芳

勝利投手 中河美芳 1勝3敗
敗戦投手 清水秀雄 3勝5敗

三塁打 (南)吉川

勝利打点 なし


中河美芳久々の快投

 南海は清水秀雄、イーグルスは中河美芳と両左腕投手の対決となった。

 南海は初回、一死後藤戸逸郎が四球で出塁、国久松一が三振に倒れたスリーストライク目にキャッチャー清家忠太郎が一塁に牽制、藤戸がタッチアウトとなり珍しい形の三振ゲッツーとなった。

 南海は2回、先頭の吉川義次が左中間に三塁打、岡村俊昭は投ゴロに倒れるが清水が中前に先制タイムリーを放って1-0とする。続く平野正太郎の投ゴロは「1-4-3」と渡って2イニング連続ダブルプレー。


 3回まで4四球を選びながら清水に抑えられてきたイーグルスは4回、一死後谷義夫、寺内一隆が連続四球、ここでダブルスチールを試みるが谷がキャッチャー吉川からの送球に刺されて失敗、菅利雄のピッチャー強襲ヒットで二死一三塁、木下政文が左前に同点タイムリーを放って1-1とする。

 イーグルスは5回、先頭の山田潔の三ゴロをサード戸田与三郎がエラー、トップに返り岡田福吉が右前打、岩垣二郎が四球を選んで無死満塁、中河の二ゴロをセカンド国久がエラーする間に三走山田が還って2-1と勝ち越す。なお無死満塁が続くが谷の遊ゴロで岡田は本封、寺内は三振、菅は遊直に倒れる。

 イーグルスは7回、一死後中河、谷が連続四球、寺内の一塁内野安打で一死満塁、菅の遊ゴロ併殺崩れの間に中河が還って3-1とする。

 中河美芳は昨年11月2日の阪急戦完封以来久々に快投を見せて6安打4四球6三振の完投で今季初勝利を飾る。中河は時折快投を見せるが、この辺りにも憲兵隊に追われて精神的に不安定な面が垣間見られる。


 木下政文が貴重な同点タイムリーを放ったが、木下は昨年11月2日の阪急戦で中河が完封した試合でも4打数3安打2打点の活躍であった。中河と木下は共に鳥取一中、関西大学を経由してイーグルスに入団している。同学年の可能性があり、甲子園には一緒に出場している。中河が関大を中退して昭和12年秋季にイーグルス入りしたことはよく知られている事実であり、木下も昭和13年にイーグルス入りしているので関大中退からプロ入りしている可能性が高い。

 清水秀雄は自慢のバッティングでは4打数2安打1打点の活躍であったが、ピッチングの方は完投したものの7安打9四球4三振の大荒れで4回と7回の失点は連続四球に端を発したものであった。










               *中河美芳は6安打完投で今季初勝利を飾る。













0 件のコメント:

コメントを投稿