2011年8月1日月曜日

14年 ライオンvsセネタース 1回戦

3月29日 (水) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8  9  計
0 6 0 0 0 0 0 0  0  6 ライオン     4勝2敗1分 0.667 福士勇 近藤久 菊矢吉男
0 2 1 0 1 0 0 0 3X 7 セネタース 5勝1敗       0.833 金子裕 野口二郎


勝利投手 野口二郎 1勝1敗
敗戦投手 菊矢吉男 2勝2敗


二塁打 (ラ)福士、室井 (セ)尾茂田
本塁打 (セ)尾茂田 1号

セネタース大逆転、首位に立つ


 4勝1敗で同率首位に並ぶライオンvsセネタースの首位攻防戦。

 ライオンは初回、先頭の坪内道則が四球で出塁、西端利郎左飛後、キャッチャー北浦三男の捕逸で坪内は二進。九球団の捕手陣の捕逸の連鎖はパスボール症候群とも言える社会現象となっている。水谷則一四球、鬼頭数雄左前打で一死満塁、しかし好調玉腰年男は三振、室井豊は右飛に倒れる。

 ライオンは2回、山本尚敏三振後、松岡甲二が中前打で口火を切ると、福士勇のタイムリー左中間二塁打で1点を先制、坪内の三塁内野安打で福士は動けず一死一二塁、西端の遊ゴロで坪内は二封、西端盗塁、水谷四球で二死満塁、鬼頭の押出し四球で2-0、玉腰の右前タイムリーで二者還って4-0として一走鬼頭も三塁に進んで二死一三塁、ここで又もや北浦がパスボール、玉腰は二塁に進むが鬼頭は自重して二死二三塁、室井豊の左翼線二塁打で二者還って6-0、この回10人目の山本が左飛に倒れて6点でこの回の攻撃を終わる。翌日の読売新聞・鈴木惣太郎氏の論評によるとこの日のセネタース先発・金子裕はスピードに乏しくカーブを連投したが、そこを室井に狙われたとのこと。

 セネタースは2回裏、先頭の尾茂田叶が左翼スタンドにホームランを叩き込んで反撃の狼煙をあげると、一死後青木幸造が右前打、金子に代わる代打野口二郎の右前打で青木が三塁に走りライト水谷からの三塁送球の間に野口も二塁に進んで一死二三塁、横沢七郎の右前タイムリーで2-6とする。セネタースは3回から金子の代打に出た野口二郎がそのままマウンドに上がる。

 セネタースは3回、一死後北浦が四球から盗塁、これがキャッチャー室井の悪送球を誘って北浦は三塁に進み、尾茂田の遊ゴロの間に北浦が還ってこの回ノーヒットで1点返して3-6とする。更に5回、一死後尾茂田が左中間に二塁打、佐藤武夫が中前打で続いて一死一三塁、青木の遊ゴロの間に尾茂田が還って4-6に追い上げる。

 3回からリリーフに立った野口二郎は5回まで無安打1四球、6回に西端に内野安打を許すが無得点に抑え、7回も三者凡退、8回は一死後松岡に右前打を許すが後続を抑え、9回も遊失で先頭を出すが後続を抑えて味方の反撃を待つ。

 ライオンは先発福士勇を5回であきらめ6回から近藤久を投入する。近藤は6回、1四球の走者は併殺で切り抜けるが7回、家村相太郎、北裏に連続四球を与えるとライオンベンチはエース菊矢吉男を投入、このあたり首位攻防戦に懸ける高田勝生監督の執念を感じさせる。菊谷は後続を断って8回は三者凡退に抑えて9回を迎える。

 セネタースは9回裏、この回先頭の横沢が四球で出塁、トップに返り苅田久徳も四球を選んで無死一二塁、キャッチャー室井の二塁牽制悪送球で無死二三塁、家村の左前タイムリーで5-6と1点差、北浦の右前タイムリーで遂に6-6の同点に追い付く。尾茂田四球で無死満塁、佐藤の三ゴロで三走家村の代走森口次郎は本封されて一死満塁、ここで苅田監督は青木に変えて代打浅岡三郎を起用、浅岡はライトにサヨナラ犠飛を打ち上げてセネタースが大逆転で単独首位に躍り出る。

 中等球界の麒麟児・野口二郎が本領を発揮、7イニングを2安打1四球3三振無失点に抑え切ってプロ入り初勝利を飾り、通算237勝の第一歩を記す。




          *大逆転に成功したセネタース攻撃陣。





          *野口二郎はプロ入り初勝利を記録する。




0 件のコメント:

コメントを投稿