2010年7月24日土曜日

12年春 イーグルスvsジャイアンツ 7回戦

7月3日 (土) 洲崎


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 イーグルス   8勝38敗    0.174 藤野文三郎
1 0 0 0 0 0 3 0 X 4 ジャイアンツ 38勝11敗1分 0.776 スタルヒン


勝利投手 スタルヒン 12勝4敗
敗戦投手 藤野文三郎  1勝5敗


二塁打 (ジ)永澤、三原


スタルヒン、無安打無得点を達成


 イーグルスは7月2日付けで大東京から移籍してきた漆原進をサードスタメンに起用。これでようやく杉田屋守が外野に専念できる。

 ジャイアンツは初回、水原茂がショートへ内野安打、更にショートサム高橋吉雄が一塁に悪送球して二塁に進み、三原脩が右前にタイムリーを放ち1点を先制。その後はイーグルス先発の藤野文三郎に抑えられていたが、7回、先頭の呉波四球、水原のサードゴロを漆原がセカンドに悪送球する間に呉は三塁に進み無死一三塁、ここで又も三原が左中間にタイムリー二塁打を放ち呉に続き水原もホームに還り3-0。一死後前川八郎の左前タイムリーで4-0とリードを広げる。

 この日のスタルヒンはストレート、カーブともにイーグルス打線を翻弄し、打者31人に対して3四球6三振(味方の失策が2個記録されたがスタルヒンが1人を牽制で刺す。併殺はなし。)、澤村栄治以外では初となる無安打無得点を達成する。タイガースと激しい優勝争いを繰り広げるジャイアンツにとって勢いづく1勝となりマジックナンバーを5とする。

 曇り空の洲崎に集まった観衆は土曜日ながら265人、昨日澤村が完投しているので今日の登板は無く、両チームの実力差からみて勝負の行方は見えているからか。第二試合の金鯱vs名古屋戦は面白い試合が予想されるのですが。

 昭和30年まで投げ続け、通算303勝、83回の完封(現在も日本記録、恐らく永久に破られることはないでしょう)を記録することになるスタルヒン生涯唯一のノーヒットノーランの目撃者は265人であった。


*写真は昭和10年、第1回アメリカ遠征時のスタルヒンのサイン







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